
某ビルダーからの依頼で、新規商品(戸建プレハブ住宅)のパースを描きました。このパースは当社の商品カテゴリーでは「リアルシミュレーション」と言います。本物そっくり、建ったままの景観をパースにすることです。パースはパース(想像図)の域を出ませんから、パースに描かれる建物は架空の、計画中の建物だと思われます。そんな風に思われたり、思わせる要因は、対象となる建物のロケーションの描き方にあります。建物が「既設のもの」と思わせるには、建物のディティールに手が抜けないことはもとより、ロケーションの細部にわたって、神経を使います。外溝デザインを計画して、それに適した、植栽や舗装材を選び、隣地や背後の景観を違和感なく取り入れなければなりません。もちろん、それらは自由に選べることですが、それらを3Dで構成するとなると大変です。このパースでは建物のみ3Dの構成で、他の景観はすべて写真の合成です。写真画像は採光の時間と角度を常に考えながら、被写体を探して収集したものです。ちなみに、製作は約18日間費やして、40万円の経費がかかりました。実際建てるとなると4~5千万円ですから、その実績?を想像させるには、安上がりな方法ではと思いますが。このパースを見て、建物が偽物であると見破る人は相当な眼力です!
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